中古アップライトピアノはかなりの数が市場に出回っていますが、そのなかでも恐らく非常によく出回っているピアノがこのU3Hです。
製造は1972年〜1980年と非常に長期に渡って製造されましたが、このU3Hは非常に品質が高いピアノだと思います。
まず、音がヤマハ独特のいぶし銀のいい音が出ます。しかも全体的に非常にバランスのとれた低音と高音が出ます。フェルトの質も比較的良いようで、ムラがありません。
ヤマハアップライトには他にはXシリーズという、今でも非常に高値で取り引きされているピアノがあるのですが、正直言うと私はこのXシリーズの良さが分かりません。
ただ単にキンキンした高音が出るだけで、良い音とは思えないのです。なぜこのピアノが市場で人気なのか、私には疑問です。
またヤマハアップライトピアノはこのHシリーズを最後に私は何かが変わっていってしまったと思っています。
爽快な太い低音も、いぶし銀の高音もこのシリーズ以降は聞かれない。
なにか、ピアノのボディーが無理矢理、音を殺している様な気がするのです。
今現在では、U3Hは非常に手頃な値段で売られていますので、もし最初にアップライトピアノを買おうかな？と思ったら、このU3Hを私は勧めます。
年代的に既に２５年以上経ってはいますが、思ったほど傷んでいないものが多いのです。そもそも、この時代は、国民がブームで大量にピアノを買って、そしてそのまま酷使されずに（？）売りに出されたからと言うのも理由の一つだと思います。