2010 懲りずに5度目のウィーン旅行とミュンヘンの旅

2010年3月 懲りずに5度目のウィーン旅行とミュンヘンの旅

2009年の秋に私は2010年春の発表会後の年度末に発生する2週間ものお休みの時に行く,海外旅行を計画していた。

今回はいったいどこにいったものか?と思ったのだがどういうわけか,頭の中にはある訪問場所が実は外せないでいた。

いったいそれはどこかといえば・・・それはウィーンである。

しかし・・・しかしである。

私は実はウィーンはもうかれこれ4度も行っている(汗)

私はイギリスやブダペスト、さらには生まれ故郷(?)か知らんがロシアにさえも行っていないというのに、なんでまたウィーンに行くのだろうか?

それは私にも実はよくわからない(笑)

ただ、なんとなく・・・なんつったらいいのか・・・なんとなあーく、ウィーンのカフェでまったりと・・ケーキとコーヒーを飲みたくなるのである。

ただそれだけである。

それだけでわざわざ他のまだ行ってもいない観光地に行かずにウィーンにまた行くとは、お前はバカか?・・・と言われそうであるが・・・。

しかし、私は旅行であちこち観光巡りをするのはあまり好きではないのだ。

よく分けのわからんパック旅行に「1週間で豪華!パリ、ロンドン、ベニス、ローマ、ウィーン、5都市を訪れる旅!」・・・とかいう旅行チラシを見ることがありますが、あれって、観光している時間より移動している時間の方が長い。

パリのエッフェル塔を5分で見物して・・・はい!次はベルサイユ宮殿を40分スピード見学して・・・はい!もうロンドン行きの電車にのりますよ!・・・なんて感じ。

もちろん,いろんなところを見てみたいという願望はありますが・・・でも一都市に滞在しているといろんな事が見えてくるものなのです。

・・・というわけで、今回は懲りずにまたウィーンに,さらに電車で移動してミュンヘンへも行ってきました。

ウィーンの観光内容はなんどもこのあたりに書いてあるので重複しない内容を書きますが、それ以外に今回は別の視点で書いてみようと思います。

すなわち、「俺たち日本人は何か間違っちゃいないか?」です。

いつも海外旅行に行くと痛烈に日本との習慣、文化の違いを感じるのですが,今回はゆっくりとした旅行だっただけにそれをなおさら痛感しました。

そして、そういう文化、習慣の違いを知らなければ・・・日本人の特徴を知らなければ,クラシック音楽を演奏する事は無理なのではないか?という一つの答えに当たったわけです。。

そのあたり、このHPの読者にもわかってもらえたらと思っています。

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ウィーンと言えば・・・ケーキとメランジェ(カフェオレ)

これがあるから海外旅行は止められない(?)

2010.4.1


さて,前にも書いた通り、発表会が終わってからの旅行である。

まずは3月14日は年に一度のピアノの発表会である。

発表会は本当に大変だ。

朝から始まって夜まである。本当に終了頃はへとへとである。

日中はリポビタンDにユンケル、ゼナなど・・・ありとあらゆるドリンク剤を飲みながらの仕事である。

そして,最後に夜8:30頃に最後の講師演奏。。。

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なんとか無難に?こなし、講師挨拶も終わり・・・

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手伝ってくれたスタッフ連中とスナップ写真。

ちなみに・・・発表会で手伝ってくれているスタッフはみんな過去の村田ピアノ音楽院の生徒で、誰のせいか知らんが、ピアノがつまらなくなって辞めていった生徒たちである。

毎年このスタッフの人数には全くといっていいほど困らないぐらい大勢集まる(笑)

この時点で午後10:00。

さあて、今日は疲れたから帰ってまずは荷物をかたずけ、花をもらった人にお礼のメールを打って・・・お花を生けて・・・

明日から部屋のかたずけでもしてゆっくり旅行の準備に取りかかるか・・・

まずはこの疲れきった体を明日、十分休めてからと思いきや・・・

翌朝は・・・・・・

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翌15日、午前10:00に既に成田空港。

我ながらバカなんじゃないかと思ってしまうほどの身軽さ?

1週間前から旅行かばんに詰めて準備万端だったのでしょうか?

いえいえ、徹夜ですよ〜。

一日でも滞在先でのんびりと過ごすならこれしかないんですよ。。。

さて、成田空港の出国審査を出ると必ず右にあるコーナー

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そう、輸入が禁止されている模造品である。なんでまた模造品とかコピー商品とかいう一般的な言葉を使わずに「ニセ物」と書くのか私にはわからんが,この言葉,とにかく私の心にぐさっと突き刺さる。

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心のどこかに引っかかる所があるのだろう。

いつも十分懺悔して邁進しているつもりではあるが・・・

どこかでごまかして指導してはいないか?

どこかで手を抜いて指導していないか?

どこかで生徒を舐めてはいないか?

どこかで自分の実力を詐称していないか?

等々・・・

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海外まで警察に追っかけられたらどうしよう・・・

あのコーナーを見て、何か心に引っかかる者は決して少なくないだろう(?)

そういう者は飛行機に乗る前に十分懺悔した方がいい。

いっそのこと、模造品コーナーの隣に懺悔室を作ってスッキリした気分で海外にいった方が良いのではないだろうか?

ヨーロッパの教会では毎週のごとく,市民は教会に行っては懺悔をしている。

日本もこういう習慣を持たねば・・・。


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途中乗り換えの為に寄ったアムステルダム空港

時期的に丁度、チューリップの国、オランダ名物のチューリップ球根売り場がありました。

今回は無難に飛行機に関しては難のトラブルもなく,予定通り飛びました。

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20:10 vienna(ウィーン)行き。搭乗口オープンにつき搭乗開始。ほっとする瞬間

ただ、いつも実は大変心配していることがある。

飛行機に何度か乗った人なら経験したことがあるかもしれないが,実は飛行機会社に預けたスーツケースというのは10%程度の割合で出てこないことがあるのだ。

これを「ロストバゲージ」と呼んでいるのだが、一つの空港で10%ほどの人がこのロストバゲージの被害に遭うらしい。

もっとも2〜3日後にはスーツケースが見つかって3〜4日後には自分の滞在先のホテルに届けられるらしいのだが、だいたい10回渡航すると1回は経験するらしい。

実は今回の旅行は私が25歳の時にはじめて海外に出て今回は通算10回目である。

正直すごーく怖かったのだがどうやら無事にスーツケースを受け取った。

ということは、次回は・・・・・・(汗)


さて,ウィーンについて翌朝,さてどこに行ったかと言えば・・・まあそりゃあなた・・・

さまざまな美術館に宮殿博物館、そしてオペラ劇場の内部見学等・・・そして土産物のお店で買い物・・・

なんて事は私はせずに(?)真っ先に行ったのが・・・

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いや別に馬車を写したくて取ったんじゃないんです。

たまたま馬車が来ちゃったんです。

馬車なんてもう腐るほどウィーンで見ました(汗)

早く通り過ぎないかなあ。

もう一度撮り直して・・・

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そう!このカフェです!ここにまずは行きたかった!

2年ぶりやなあ。

ツェントラルというカフェで確か1800年代からあるお店です。

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もちろん、旅行できている客もいましたが、どうみても仕事用のスーツケース片手に来ているジモティービジネスマンも結構いたりして・・・。みんな1〜2時間はのんびりしていますが・・・仕事してんのかこいつら?

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天井は20世紀に流行ったアールヌーボ芸術によるデザインです。

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調子に乗ってウィンナーカフェをホットとアイスを二つ。

さらにケーキも加え・・・

うーんカロリーは遥かにオーバー。

でもおいしい。

思わず2時間もこの店で滞在。

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何時間でも居続ける。

それがウィーンっ子の昼間の過ごし方。

正直ビジネスマンも、のんびりムードでした。

さて、うまいコーヒーにケーキを食べたからそろそろ観光巡りでもしましょうかと思いきや・・・

2010.4.14


さて、午後に向かったのは美術館です。

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ここには中世〜18世紀の間の絵画が集められていました。

さて、たまにはまじめに絵画芸術に浸ろうかと約1000円ほどの入場料を払い・・・

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残念ながら絵画は撮影できませんが内部はなかなかの装飾品でした。

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もう圧倒です。

言葉が出ない・・・

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天井はルネッサンス様式です

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・・・と,私が目指したのは実は絵画ではなく?・・・

その美術館の中にある上の写真の右にあるショーケースらしき者が陳列してある場所・・・

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そう!私が目指していたのはこの美術館の中にあるカフェ「ゲルストナー」です!

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ケーキとアイスウィンナーコーヒ。そしてミネラルウォーターを注文。

冒頭にもある様に、喫茶店の入場料が1000円なもんで(笑)合計2000円。。。うーんちょっと高かったなこりゃ。

でも正直言ってウィーンのカフェの中でどこが一番豪華な店かって・・・そりゃここですよ!

さあて,これで今日の観光は完了!有意義な内容の濃い一日だった。。。

さて,翌日はどこに行こうかと・・・

2010.4.18


さて,翌日は観光と思いきや・・・

やっぱり行くところは・・・カフェ

ここはハイナーというカフェです

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めっちゃおいしそ!

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皆さんにおすそ分けは出来ませんがせめて画像をクリックしていただいて、さらに画像拡大してこれを見ながらお茶をすすっていただければと・・・

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まずはケーキとメランジェ

何を考えているのか?30分後にまたもや・・・

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カロリーが高いかどうかはわかりません。しかし思っているほど甘くなく、胃にもたれれる事なく、食べてしまいました。

最近の日本のケーキもなかなかおいしい物が多いのですが,ウィーンのケーキはさらに日本を超えています。

つまり,どのケーキもコーヒーによく合う味付けになっているのです!

コーヒー党ならわかるんじゃないのかな?


さて,ここで私がしたかった事は別にウィーン中のケーキを食べたくて喫茶店に繁く通ったわけではなく!(いやそれはあったかもしれないが・・・汗)・・・実は喫茶店に出入りするウィーンのジモティーの観察をするのが本来の目的だったのです。

私はいつもヨーロッパに旅行に行く度に,日本人とヨーロッパ人との文化、習慣,思想の違いをいつも見せつけられます。

その一つに,この喫茶での過ごし方の違いです。

明らかにヨーロッパ人は喫茶で非常にリラックスしてのんびり過ごしている。

でなければカフェに入って1時間ものんびりしているわけがない。

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なんと説明したら良いのか・・・流れている空気の時間が日本とは決定的に違う。

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ここのカフェ「デーメル」は明らかにジモティーでにぎわっているお店だった。もちろん、観光客もいるかもしれないが,それがアメリカ人かそれともオーストリア人もしくは隣国のドイツ人かは話す言語ですぐわかる。

当然ほとんどオーストリア人かドイツ人である。ちなみに一人で座っている客はほとんどジモティーである

写真だけではわからないのだが、実は喫茶店内に音楽が流れている国は・・・ひょっとして日本だけかもしれない。普通ヨーロッパ内の喫茶店では室内のバックミュージックなどという物はないのだ。

日本では、まあクラシックぐらいならまだしも、うるさいロックなんか流れていると、もうあれだけでなんとなくコーヒーを早く飲むよう急かされている感じだし、そうでなくとも精神的に慌ただしくなる気がする。

コーヒー一杯で1時間粘ろうものなら(早く帰れというサインの)日本茶が出てくる有様だ。

ところがここウィーンではそういう急かされるとか、いらだたせるものなどない。

もちろん,日本だって田舎に行けばそういうのんびりした雰囲気はあると思う。

しかし,ここオーストリアの首都ウィーンがこの、のんびりムードなのだ。

ウィーンは音楽の都として名高い。そもそもそのクラシック音楽というものは1曲の演奏時間が2〜3分という日本のヒット曲と違って10分〜20分は当たり前だ。マーラーの交響曲になれば2時間だし、ワーグナーのオペラなんて5夜連続なんてのもある。(ちなみにマーラーは1900年代初頭に小沢征爾とおなじく、ウィーン国立オペラ劇場の総指揮者だった)

そういう息の長い曲を聞く環境が今の日本にあるかどうか・・・。

なぜ日本はこんなに忙しい国になってしまったのだろうか?

今回オーストリアとドイツのミュンヘンに行った時に,実はどこの店に行っても見つからないものがあった。

私自身が最近仕事の合間に愛用(?)しているリポDである!

体が疲れている時には飲むと一時的に回復するので最近ではかなり麻薬的(?)に乱用しているのだが(笑)旅行の最中も結構あちこちカフェを飲み歩き(笑)していたもんで結構疲れてしまい、あちこちのお店で探した、のだがこれがなぜか栄養ドリンクなるものがない!

これはミュンヘンでも同じで、どこの店に行ってもないし,薬局で聞いても「ビタミン剤ならあるが?」といわれる始末である。

私は思うに・・・やはり栄養ドリンク剤を飲むほど働いている人種はもはや日本人ぐらいなのではないだろうか?

その証拠に,ヨーロッパではどこのお店でもだいたい5時には閉店する。まあレストランとか駅の売店などは深夜まで営業はしてはいるが、とにかく現地では午後5時になると凄まじい帰宅ラッシュである。

笑っちまったのが以前プラハに行ったときであるが、こと働くのが嫌いな人が多いチェコのプラハでは午後4:00を過ぎるあたりからなぜか?帰宅サラリーマンが増えてくるのだ。

奴ら真面目に働いているんだろうか?と思ってしまうのだが、とにかくウィーンではまず5時過ぎに働いている人はあまり見かけない。

そんなに働かなくても生活していける国という事なのだろうか?・・・

いや,そこには日本と違う習慣や思想の違いというものがあるのでは?と私は予想するのです。

次回はその辺りを・・・まあ手元にコーヒーでもいれて下のおいしいケーキでもご覧になりながら次回の更新をお待ちいただければと・・・(親切心)

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こちらはザッハーのザッハートルテ。

こちらはデーメルのケーキ。

クリックしていただいて・・・

頭に十分糖分を送っていただいて脳を活性化させてからこれからの難しい話を聞いていただきましょう!

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こちらはデーメルのケーキ。

クリックしていただいて・・・

頭に十分糖分を送っていただいて脳を活性化させてからこれからの難しい話を聞いていただきましょう!


実はオーストリア国民のあらゆる職種の収入を以前簡単に調べたことがあるのだが,意外と日本人の職種収入とそれほど変わらないという感じのデータであった。

多分日本とそれほど収入面で大きな隔たりはないと思う。むしろオーストリアの方がやや少ないかもしれない。

しかし、しかしだ、どう考えてもその収入に対して遥かに日本人の方が働く時間は多い。

一般的に日本のサラリーマンの帰宅時間は夜9時以降だと思う。

ほとんど自宅なんて寝るために帰っている様なものだ。

それだけ働いてこの収入なのだ。

一方ではウィーンのジモティーは間違いなくアフター5を楽しんでいると思う。

でなければあんなに居酒屋やカフェが夕方からごった返すわけがない。

その国の住民が余裕をもって暮らしているかどうかはそこのジモティーを良く見ればわかる。

とにかく現地人はいつも笑顔だし,何かこちらが困っていると向こうから「何かお困りですか?」と気軽に話しかけてくれる。特にウィーンはその辺り,とても親切だ。

他人に対して親切で気をかけてくれるというのは勿論,国民性でもあると思うのだが,それ自体,田舎暮らしの様にやはり精神的に(金銭的にではなく)余裕があるのだろうしそれだからこそ,他人に対しての余裕ができるのだろう。

だがしかし、ウィーン人は決して裕福ではないということは確かだと思う。

市民が裕福か,貧困かはその人の身なりや,車で判断は容易に察し出来る。

まず,とにかくウィーン人は年配のご夫人でもブランド物を誰も持っていない。

さすがにミラノに行ったときはご当地であるブランド物を持っているご夫人は見かけたが,ウィーンはそれは当てはまらない。

ちなみにブランドショップに行ってみたがこれがどういうわけか?客はほとんど日本人と中国人だった(笑)

特に最近の中国人はすごい。平気で20〜30万円相当のバッグなどを2〜3個買いあさっている。海外ではもう日本人の経済力は廃れていると思った方がいい。

あと、ウィーンの中で市民が乗っている車を見て欲しい。

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車の事に詳しい人ならわかると思うが,高級車に関してはどの車も5〜10年以上落ちの車ばかりである。あとは日本で言うカローラレベルの車ばかりだ。

おそらくウィーン人は経済的には決して裕福とは言いがたいものがあるとは思うのだが,それはあえて日本人の様に働いていないのではないかと思う。

そして、それほど働かなくともまあ一応なんとか暮らしていけるのだろうと思う。

そしてもう一つ、日本を見て思う事・・・それは日本人はより豊かな暮らしをしたいが為に働きすぎているという面だろう。

車でもブランド物でも、たぶんウィーン人は別に高級指向ではないのだろうと思う。

また日本人ほど家電に興味があるわけでもなさそうだし(事実、電車者の中で携帯とかファミコンとかを使っている人はそういない)、ウィーン中心地では賃貸物件がほとんどである事を見ても,日本人の様に住宅購入志向もないのだろうと思う(事実、当時長者番付に出てきていたモーツァルトも賃貸に住んでいたし,ベートーベンなどは1年に一度引っ越すか否かの引っ越し魔だったと聞いている)

またやはり日本の様に最終ゴールである一流企業に勤める為の受験戦争もないだろう。

今より、より豊かな暮らしを・・・と思うのはべつにどこの国でも同じなのだが,日本においてのそれは物質的に豊かである事を指すのであって海外の様に精神的な豊かさとは違う。

結局日本では物質的に豊かになりたいが為に、神経をすり減らしてまで働くというのは・・・逆に精神的に貧困になるだけである。

思うに,本当に豊かな暮らしというのはカフェでコーヒー1杯ぐらいはゆっくり飲めるプチ貧乏で時間にゆとりがある生活なのではないだろうか?

それをどこぞの東洋人の様にコーヒー2杯にケーキ2つまで食べようとするから、余分に働いて稼ぐハメになるのだろう。全くもってばかな日本人はどこに行ってもいるものだ。

なぜそのような生活が日本では実現しにくいのであろうか?

本当に豊かな暮らしとは何なのか?

その辺りを次回は考えみたいと思う。

2010


ちょっと前までは私は日本が精神的に貧しいという意味が分からなかった。

何たって経済的には日本は世界一だし、物も豊かなんだから別に精神的にも満たされている国だろうと思っていたのだ。

というより,精神的に貧しいとはどういう意味なのか?がわからなかった。

今では多少はわかる様な気がする。

その一つに,やはり現代の日本人の時間のなさではないかと思う。

本当に現代は忙しい人間になってしまった。

それが社会人ならまだしも、どういうわけか子供までが忙しい。

ただ・・・昔に比べたら現代はいくら不景気とはいえ、物質的には豊かになったと思う。

まさか携帯電話でメールをしていない人はいないし、PS2などのゲームなどは子供は持っていないと流行に置いてかれる。

日本中どこへ行ってもスーパーやレストランには困らないし,自動販売機なんてどこにでもある。深夜でもなにがしかの店は開いている。

いろんな所にアミューズメント施設はあるから遊ぶには困らない。

しかし・・・しかしこの上記の点はすべて,少なくともヨーロッパでは当てはまらない。

一番困るのはたまーに駅のホームにあるお菓子の自動販売機である(当たり前だが、ヨーロッパの駅には非常に大きい駅以外にはキオスクなんて便利な店はない)

コインを入れても品物は出てこないし,入れたお金も戻ってこない。

だいたいヨーロッパの自動販売機はそのほとんどが壊れていて単なる募金マシーンと思った方がいい。

とにかくヨーロッパでは物を手に入れようとしても不便な事が多い。

まずなんといってもお店が5時には閉まってしまうのであたふたしている間に必要な食料でさえ買いそびれてしまう。

だからかもしれないが・・・ヨーロッパ人にはあまり購買力はない様な気がする。

加えて決してお金が余っているとは思えない。

必要な物だけ買っている様な気がする。

子供達も、どいつもこいつもスケボーとか,ファミコンとかを持っているようでもない。

もし,日本でこのように購買力が落ちてしまったら・・・たちまち日本はもっと不景気になるだろう。

単純に今の日本は国民が持っているお金がぐるぐる回っていてなんとか景気を保っているに過ぎない。

しかし,最近の日本ではとにかく商売関係でしつこいなあ,と思わせる事が多いのは何も私だけではないだろう。

日本はとにかく「物を買ってください!」が多すぎるのだ。

物が多すぎるから,家に帰ってもテレビやパソコンが何台もあってゲーム機もあるから・・・家族はてんでバラバラに自分だけの世界にこもって・・・家族との交流がなくなる。・・・そしてお父さんは子供達が寝静まった深夜に帰ってくる。

やっぱり日本人は働きすぎているし時間がないし・・・その不必要な物を買う為にまた働いて・・・。

テレビ番組だって内容が良い物ならまだしも・・・。

ハッキリ言ってヨーロッパに行くと・・・正直言って物質的にはあふれていないのでつまらなく感じるかもしれない。

遊園地なんてほとんどないし、カラオケなんて見た事ない(笑)

ましてや家庭でもそれほどテレビを家族みんながいつも見ているわけではないようだ(嘘だと思うのなら各家庭をのぞいてみると良い。居間にテレビは意外とない・・・と言っている私の教室にテレビがあるのは説得力に欠けるが・・・汗)

しかし,だからといってヨーロッパ人が不幸とは思えない。

物が豊かだから必ずしも幸せとは限らないし,なくたって生活に困らない物は数多くある。

それより物が豊かでも、何も生き甲斐がなくてただ朝から晩まで馬車馬のごとく働いている方が精神的に空虚で不幸せではないだろうか?

家族みんなが忙しすぎて一緒に夕食を共にするということが少ない事の方が問題ではないだろうか?

そういう点でピアノを弾くという行為は物質的ではなく精神面を満たす物だと思うし,家族みんなでピアノの演奏を楽しめたらこれほどの精神的に豊かなエンターテイメントはないだろう。

そしてヨーロッパにはクラシック音楽を演奏する為のインスピレーションや土壌をもらえる風景が数多くある。

もしクラシック音楽を勉強したいと思ったら・・・ピアノの先生に習いにいくのも良いけど、もっとヨーロッパの文化とか,絵画とか、風景などに触れた方がいい。

ピアノを自宅で弾いているだけではどうしてもインスピレーションという物が湧かないのだ。

インスピレーションがわかないのに、がむしゃらに弾いてなんとかしようとしている日本人は結構多い。しかし、そういう追いつめられた状態で良い演奏がはたして出来るものなのか?

ウィーンの町並みはホント,芸術的なまでに考えられて作られている。しかもそれを数百年前から考えて作ってある。

そのセンスときたら・・・日本はかなわない。六本木とか渋谷なんていうのは子供の街でしかない。

そういう街のセンスを見て,ヨーロッパ音楽のインスピレーションがわずかにでも浮かべば幸いである・・・と,書いているこの時間帯が既に午後11:00・・・私も働き過ぎでしかないか・・・いや,これは単なる悪趣味のブログだった(笑)

次はそのウィーンのインスピレーションチックな町並み


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町中にあるおみやげ屋さん

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このあたりは昔,モーツァルトが住んでいた場所である。

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実は現在の住宅はそのほとんどがモーツァルトの時代とほとんど変わっていないらしい。

彼はきっと飲み屋で飲んでからこの帰路を毎日歩いたに違いない。

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かなり昔からある飲み屋

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こちらはカフェ。

なんともコーヒーがアンティーク的に渋そうな味で出てきそうである

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約200年前と全く変わらない風景がここにはそのまま残っている。

伝統という物を近年重んじない日本と違って,建物も,音楽も良い物は何百年経とうが,残してくのがヨーロッパ文化である。

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ブティックやさん

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町中の通り

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アーケードの中にあるおみやげ屋さん

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ここの写真はすべて私が泊まっていたホテルなのだが、なんでもこのホテルは昔、皇帝の国外からの客の迎賓館として当時使っていた建物らしい。

このようなホテルが現在でもウィーンにはゴロゴロあり、値段もテゴロごろであった(?)

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大理石に見える柱は・・・実は本当に大理石です(汗)

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おっと!!

これは町並みではなかった(汗)

しかし、やはりヨーロッパの街並みのように大変美しいではないか。

うーんこれも立派なヨーロッパ文化だ!・・・と思っている東洋中年男は・・・私だけのようである。

ちなみにこれは下着の広告塔のようでした。

残念ながら等身大にはなりませんが•••。

目の保養が済んだ男性の方は次へ・・・


日本人にはどうしても理解できない領域

私自身はヨーロッパ文化はヨーロッパに触れていればいろいろと理解できる物が多いとは思っている.

クラシック音楽だって元はと言えばヨーロッパ人の音楽だけど,日本人が勉強すれば決して理解できないものではないとは思っている。

しかし一つだけ、どうしても日本人には理解しにくいものがあるだろうと思っている。

それは・・・宗教心である。

日本で宗教なんていうとだれだって「やばいんでないの?」と思われてしまうほどタブー扱いな言語ではあるが、それは多分日本に宗教が根付いていないからだろう。

そこが・・・ヨーロッパとの違いだ。

ヨーロッパにはどんな小さい田舎だって教会が必ずある。

そして、いったいその村のどれだけの割合か知らないけれど、本当にひっきりなしに信者がやってきて祈りを捧げている。

もちろん,日本だって神社にお参りしていくものはいるだろうけれど、別に何かを信仰しているわけじゃないし,お参りっつったって,なんかの記念行事ぐらいだろう、いくのは。

でもヨーロッパ人はほとんど毎週末には教会に行くらしいし、何かあるごとに夕刻など訪れている。

そして,何を考えているのか?何を祈っているのか?ほんと、2〜30分は椅子に座っているのだ。

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やっぱりこれは我々日本人には良く理解できない。信仰心というものや、崇拝というものは日本人には縁遠い。

キリスト教という宗教を崇拝すると何が違うのだろうか?やはり何か頼りがいが出来るのだろうか?それとも悩みが減るのだろうか?正しい道徳心が身に付くとか、もしくは生き甲斐が出るのだろうか?

それは残念ながら信仰心を持たない日本人にはわからない。しかしキリスト教を信仰したからといってさまざまな問題が解決するとも思えない。

なぜなら,ヨーロッパはそれでも日本より犯罪は多いし,自殺者が少ないわけでもないし、何百年も戦争を繰り返してきた。

宗教は時として神が違えばそれが理由で宗教戦争というものまで起きてしまう。特にキリスト教徒とユダヤ教徒の関係はひじょうにやっかいだ。ときにそれが命がけで信仰するハメになる。

しかし,それでも今なお信仰しているあたり,やはり少なくともクリスチャンでない私には良く理解できない。

こうして私たち日本人が教会に訪れても、ただ単にその美しさに目が奪われるだけで、本質的なものはわからないのだ。

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教会の中の装飾は大変美しい。しかしそれが何のために美しいのかはおそらく日本人にはわからない部分があるのではないだろうか?

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正面の中心には必ずといって良いほどキリストの絵や像がある。

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正面の中心には必ずといって良いほどキリストの絵や像がある。

時には非常に美しい絵に遭遇することもある。

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おそらく中心に描かれている人物はキリストの誕生を描いているのだろうか?

左はマリア様だろうか?

どちらにしても大変美しい絵画だ。

このような絵がほんと、ザックザク教会にはある。

しかし我々日本人が美しいと思いながら鑑賞すると違って,信仰心の深いヨーロッパ人がこの絵を見た時は、どういう気持ちがよぎるのであろうか?

それは絶対日本人にはわからないものがある。

そういう意味ではキリスト色の強いバッハの曲、とりわけキリストの死から復活を描いた聖書を元に作られた曲、マタイ受難曲やヨハネ受難曲という曲などは私たちが聞いてもsoその曲の背景にあるものをヨーロッパ人ほど理解はできないかもしれない。

そう,ただ単にマタイ受難曲などは「美しい」と思ってしまうだけなのだ。

また,リストの晩年の曲などにはかなり宗教色の濃い曲などが見受けられるが,やはりいまいち良く理解できない部分もあったりする。

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この教会は聖アウグスティーナ教会といってウィーンのハプスブルグ皇帝達の数多くの婚礼が行われた教会でもあり、また数多くの皇帝一家の墓が地下で眠ってもいる教会でもある。

大変立派なパイプオルガンもあり,訪れた時に丁度パイプオルガンの練習が行われており(よくここでは練習をしている,頻繁に行ってみるといい,確率は高い)全くもってその音の巨大さにはびっくりするほどであったが,このパイプオルガンの演奏も我々日本人にとっては「荘厳」とか「威厳ある」とかと考えてしまうのだが、それはひょっとしてクリスチャンにとっては場違いな感じ方かもしれない。

自分の信仰であるキリストの前ではクリスチャンはどのような気持ちになるのか?・・・そういう信者があのパイプオルガンの演奏を聴く時,どのような思いが胸にあるのか?無神学者の私にはわからない。

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ここに座っている人達は・・・別に休憩しているわけでもなく(笑)また何かを見ているわけでもなく・・・やはりお祈りに来ている信者である。

ところでこの教会の中にひときわ目立っている彫刻があった。

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これはなんでもマリアテレジアの娘(といっても58歳で死去だが)の棺がこの穴の中にあるらしいのだが、ここに入っていく5人の表情は何とも言えない表情を持っている。(画像をクリック!さらにまたクリックすれば,ひとり一人の顔の表情が伺えます)

彼女らは何を思ってこの穴に入っていくのだろうか?どうしてあそこまでの複雑な表情を浮かべているのだろうか?

おそらく私たち日本人はこの彫刻の表情をただ単に「感慨深い」と言ってしまうのかもしれないが,そこにはやはりクリスチャンにしかわからないものがあるのかもしれない。

そう考えてみると・・・日本の葬式はちょっと変わった所があるとは思わないだろうか?

本葬が終わったあと、参列者達によく寿司などが振る舞われてみんななぜか楽しそうに(失礼!)故人の前で食事をするのだが・・・まあだからといって悲しんでいないわけではないのだろうけれども・・・何となくあれは日本人の私でさえちょっと・・・違和感があるのは・・・私だけなのだろうか?・・・。

続く・・・


本当に豊かな暮らしとは?part2

大人の生徒でよく聞く話なのだが、なんでも家族からピアノを習う事について,あまり家族から(特にご主人から)理解が得られないという話はよく聞く。

特にピアノをグランドピアノに買い変えるとなると、かなり高い買物(おもちゃ?)になる為に大反対されるらしい(というより電子ピアノを買うだけで喧嘩になるという話も聞く)

確かにピアノという楽器は高い。中古でもグランドピアノは100万円近い金額だ。

通常なら反対されるのは当然だろう。

しかし、ピアノは反対して,どうして車や家となると高価な金額でもお金を積むのか,購入価格25万円、13年落ちの中古の車に乗っている私にはよく分からない。

それだけ、一般人からはピアノを弾くということが別に必要ない贅沢な事と思われているのだと思う。

私は幸運な事に生まれながらにして家族に音楽の理解があり、早くからグランドピアノを購入してくれた事には大変感謝している(ただし,音楽で食っていく事には賛成されなかったが)

なので,一般の人達がピアノに関してどう思っているのかがわからなかったのだが、実は今年一般企業に就職したばかりの自分の生徒にいろいろ会社の事について聞くチャンスがあった。

一般企業は本当に現在は大変で,労働基準法などあったものでなく、12時間労働、サービス残業、昼食時間なし、休日出勤などは当たり前らしい。

もうこれだけで,日本人は働き過ぎなのだろうけど、どういうわけか,会社の社員はそれを何とも思っていないらしい。

しかも人間の価値はどうやら年収の金額で決まるらしく、また趣味は仕事!という人が未だに会社には大勢いるらしい。

あまりの劣悪な労働環境に加え,ピアノを練習する時間がないので会社を辞めたいと言ったところ、上司から「何でピアノなんて弾いてるの?あれは単なる娯楽だよね?カラオケや酒を飲みにいくのと変わらないんだから、そんな不必要な遊びは我慢して仕事の研修の勉強に時間を割きなさい」と言われたらしい。

まあ確かにピアノは娯楽ではある(汗)加えてただ単に弾いて酔っているだけと言われても私は何も反論できない(汗汗)

ただ・・・私は思うに上記の事というのはなんといっても日本らしい話だなあということだ。これが音楽の都ウィーンだったらそういう話になるだろうか?

日本人は本当に仕事好きである。といっても本人が望んで仕事をやっているのか?それとも食っていく為に我慢して本音を言わないのか?サラリーマンをやらずに好き勝手に生きてきた私にはわからないのだが、人生,仕事以外に何もないというのも悲しい人生だなあと私は思ってしまう。

もちろん,仕事が楽しい、仕事が趣味だ!というのなら良いのだが,もし・・・生きていく為に・・・本当は仕事なんてしたかないのだけれども・・・しかたなくとしたら・・・(っていうかぶっちゃけ仕事人なんて100%そうでしょ?)

それ以外に楽しみがない人生というのもどうなのだろう?

そういう点でピアノを弾いて一時でも現実逃避や,ピアノ独自の世界に入ってストレスが発散される・・・そして、さらに深い境地の勉強に入って自分だけにしかわからない楽しい世界に入れるのであれば,それほど良いことはない。

前にも私は書いた様にピアノには麻薬的な楽しさがある。それがあるから楽しい,その楽しいピアノを続けることや、ピアノを買ったり,レッスンにいったり,コンサートに行ったり・・・その為にお金を稼ぐのならわかるけれども,稼ぐが為に好きなピアノの時間までなくなってしまうのはどうなのだろうか?

究極には,何のために人間は仕事をするのか?・・・という哲学的な考えに行き着くのかもしれないが。

日本には「勝ち組」という言葉がある。なんでも収入が多い人間を「勝ち組」というらしいのだが、これも全くもって日本らしい言葉だなあと思ってしまう。

お金を多く稼ぐってことが良い事だという価値観はいったいどこから来たのだろうか?

正直言って私の持論では年収が多い=(イコール)幸せではなく、どちらかというと勤務時間がやたら長かったり,自分の時間がなかったり,自由を束縛されているとか,プライバシーがない、もしくは寿命を縮めるとか、もっと高収入な仕事になると身体が資本だったり(?)はたまたヤルかヤラレルか(?)というご職業(どちらも社長は多分同じ業界)だと思っている。

私は思うに、お金を多く稼ぐ事が幸せではなく,ちょっとボンビーだが本当に自分がしたいことができる理想の生活が送れている、ということが本当の「勝ち組」なのではないだろうか?

高い車を買うとか,高い洋服とか、高級住宅を買うとか、海外旅行に頻繁に行くとか(汗)・・・そういうもので幸せを感じるのならそれはそれでかまわないが(いやそれも良いかもしれない,一項目においては!)・・・そんなのも行き着く所まで行きついてしまうと、けっこうむなしいものなのではないだろうか?(いやそうでもないぞ!一項目においては!)

どちらにしても私はそういう安っぽい価値観の人間にはなりたく・・・いやなってもいいかもしれない。

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ピアノを演奏するということは本当に難しい。

ピアノを弾くという行為は実際、こういうくだらないブログとか、インチキテクニック講座とかネグレクトカンタービレ講座とかを書く事よりはるかに難しい。

HPに自分の動画を載せる為に、この間プレッシャー大会や、プチ発表会などでの自分の演奏を録画したのだがどうも満足できずにもう一度,ホールをわざわざ借りて(!)何曲か収録したのだが・・・やっぱりすべて満足に録画できたわけではない。

まあきちんと仕上がっていなかったので練習し直してもう一度収録に挑むだけなのだが、しかし中にはまともに弾けていたと思っていたにもかかわらず、収録したあと家に帰って見て「がっかり」という演奏も多い。

つまり演奏最中の演奏はうまくいっていたと思いきや,冷静にあとで聞いてみると実はうまくなかった(汗)ということなのだ。(もっとも録音機材の限界という一面もあるが)

演奏している最中にいかに自分の演奏に対して冷静に客観的に判断しながら弾く事がいかに難しいか,という所は本当に大変なものがある。

ただ、このあたり、たとえば自分の今日の服はいまいちだなあ,格好悪いなあ・・・と神経質に思っていても実は他人が見ると「いや,別にそうでもないんじゃないの?」ということは良くある。

なので自分の演奏の、ある部分が気にくわなくとも他の人にとってはそれほど気にならないこともあるかもしれないのだ。

もっといってしまえば,こだわって考えて弾いていても他人にはその差がわからないということもあるかもしれない。

あまり余計に神経と時間を費やして作り上げた演奏が実は!テキトーに弾いた失敗演奏と「それほど変わんないんじゃないの?」

と言われてしまう可能性はあるのだ。

しかし,逆、という(?)こともあるかもしれない。つまり,自分が満足のいく演奏ができた!と思っても,他人から見れば「気に入らない」「何が良いんだかわかんない」と言われてしまう可能性もあるのだ。

たとえば・・・まあこんなこと言ってはいけないのだろうけれども・・・

去年かなり有名になった若き日本人ピアニストがいたが・・・正直言って・・・私はあの演奏のどこが良いんだかさっぱりわからない。

もちろん,きちんと弾けているし,よくこなして弾いている。しかし・・・私には何も伝わってこない。

でも彼は自分の思った通りに弾いているのだろうし,彼のファンも,良しとする審査員も多いだろうと思うので,それはそれで良いと思う。

私の演奏も気に入ってくれる人がいればいいのだが・・・もしいなければ・・・

ある友人が言ったのだが

「所詮自分の演奏なんてマ●ター●ーションだわな」

と言ったのを覚えている。

確かに,自分だけ気持ちいい思いをしているだけで、もし他人が感動してくれない演奏をした場合ほど場違いなことはない。

もっともピアノを勉強中の生徒ならまだしも,私の様に動画を載せる場合はよほどの自信がないと。

ストリップ嬢じゃあるまいし,何を舞台で俺はやってんだろう?(もしくは何をwebで全世界配信してるんだろう?まさかいかがわしい動画を配信しちゃいないだろうな?)ということになりかねない。

そういう心配事をしながら,また来週ホールでも借りて収録にいそしむか・・・。

・・・と、前置きがほんのちょっと長くなったが,ここからがいよいよ旅行記である。

今回オペラをまたウィーンで・・・と思ったのだが,ちょっと他のオペラ楽団も聴いてみようではないか,というわけで今回はミュンヘン国立歌劇場にも寄ってみたのだった。

ミュンヘンは私自身は初めて訪れたのだが,まあハッキリ言って観光する様な都市ではないようだ。

ウィーンと違って街全体が美しい・・・わけではない。

しかしミュンヘンは何でもヨーロッパの中ではひときわ人気の高い,きれいな街らしい。

まあ確かにきれいなんだが・・・観ていて楽しいかと言われればねえ・・・。

とまあ、だからといって隅々までミュンヘンを観たわけではないのですが,とりあえずオペラ劇場へ。

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ミュンヘン駅前。まこういっちゃ何ですが・・・殺風景。

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劇場内も・・・なんか地味・・・おじさんも・・・地味・・・

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一見,派手そうに見えますが,ウィーンやプラハのオペラハウスに比べたら結構地味なもんです。

ところでこの写真の右上にある天使の様な像。

私にはどう見ても

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ナチスの紋章に見えるんですがね・・・。ああおっかねえ。

まあとにかくドイツは質実剛健と言われるくらい、とにかく地味です。しかしそれは都市だけであって、観光地に行けば,また違った美しさがあるのですが・・・でもウィーンに比べたらやっぱり地味ですね。

さて今回の題目はロッシーニの「セビリャの理髪師」

バイエルン楽団の内容はというと・・・

よかったですよ!なんかぶっとい演奏されるかと思ったんですがなかなかセンシティブかつリズミカルな軽い演奏でよかったです。

ただねえ・・・やっぱり派手さがないのよねえ・・・。

そういう面ではウィーンはとにかく上品かつちょっぴり派手だし,時に過剰にロマンチックだったり・・・。

もうこういうのは本人の好みでしかないです。

ちなみに私はバイエルン国立歌劇場は・・・もう来ないかな?

やっぱり自分にはウィーンの演奏気質が合ってるんだろうと思います。

あとは・・・私がもう一つ大変気に入っているベルリンフィルですね。

次回は是非ベルリンフィルのオペラを観てみたいですねえ(ということで次回旅行記の内容は決まり?!?)


ドイツにもいた!バカ殿が作らせたシンデレラ城=ノイバンシュタイン城

ディズニーランドといえば・・・男連中には全くもって興味のないおとぎの国ランドである。

私もかくいう,ごく限られた回数のみ行ったことがあるが、私は今ではあまり行く気がしない。

もっとも初めて行った時は面白かったが,まあ何度か行くうちにつまらなくなってしまった。

もちろん、この遊園地のコンセプトは素晴らしい。おとぎの世界,夢の世界を現実化したという点では大いに評価できる。

しかし,それは男には無意味でしかない。

おとぎなどというのは子供の頃にとっくに終わっているし,夢も成人になった時にとうに消えている。

あるのは厳しい現実のみである。それを忘れがたいが為に酒を飲むのであって,ディズニーランドに行ったから癒されるように男は出来ていない動物なのだ。

さて、このディズニーランドの入り口にあるシンデレラ城だが,この城はあるドイツの城を元にデザインされている。

その城というのは、ミュンヘン郊外にあるノイバンシュタイン城である。

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かなり小高い山の頂上に立っている。

城の要塞としては抜群で敵からの攻撃にはうってつけである。

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この城を陥落させるにはこの垂直の壁を登らなければならない。

しかもここかしこに攻撃用の窓が多数・・・こりゃ堕ちるのは楽じゃない・・・。

とおもいきや!・・・実はこの城で戦いがあったのは一度もなかったのでした。

・・・というより,もう城を陥落させるという戦法は中世の戦法でどちらかというと、城を落とすという戦争はもうない時代で、そういう面で実はこの城はなんでも当時バイエルン州を統治していた王の趣味で作られたということだ。

このバイエルン王はかなりのロマンチック主義だったらしく、またかなりの変わり者で外交的な責務はおろか、何も仕事をせずに城にこもりっきり(いわゆる当時のひきこもり)で、このほかにも城として何の価値もない物を2〜3個作らせた為に、国の財政が傾いてしまい,とうとう部下に暗殺されたらしい。

城の内部は残念ながら撮影禁止だったので取れなかったが、内部は来賓を招くというコンセプトは全くなく、すべてが王の趣味で作らせた部屋という感じで外面と比べるとかなり風変わりであった。

何でもこの王はワーグナーの大ファンで城の内部にある部屋はそれぞれ一つずつ、ワーグナーのすべてのオペラの題材を元に作らせた部屋があった。

私は残念ながらワーグナーのオペラはそれほど詳しくはなかったので、各部屋の作りとオペラとの関連性がわからず、次回の時には必ずワーグナーのオペラを勉強してからもう一度行ってみようかなと思ったのだが、どちらにしても、自分の趣味で城を建て、ろくすぽ政治もやらずに城に引きこもるという,現代日本の若者に似た若者が海外にもいたということは驚きでしかない。

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しかし,このメルヘンチックな城を好むあたり,この王子はさぞかしディズニーランドに行ったら喜んでリピーターになるであろう。

この王子と、日本でディズニーランドに喜んでいく女性とは何の違いもないし、引きこもりとも何の相違点はない。

あるのはわずらわしい現代からの現実逃避である。

しかし,現実逃避は女性のみが許される特権であり、男は帰宅後の第3のビールと柿ピー程度でおそらく満足する(ねばならない?)動物なのだ。

そうでなくとも、「男のディズニーランド」なるものがあったらキモ悪い。


一度は行ってみて欲しい街 ローテンブルグ

ドイツにはいろんな観光地がある。

私もいくつか行ってみたいと思う街はあるのだが,なかなかその願いかなわず,なぜかウィーンばかり行っているという失態をしでかしているが、今回ある街に久しぶりに訪れてみた。

その名は「ローテンブルグ」

確か20年前に一度訪れたのだが今回も行ってみようかなと思った次第だ。

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ローテンブルグはドイツの中世の街(1600年代)がそのまま残った街で、第2次大戦の時に多少の空襲の被害があったものの、すべて以前の様に修復されて現代に残る街である。

別にこの街に特別な文化や音楽関係があったわけではない。当時としては別に珍しくもないちょっと田舎の街だったのだろうが,1600年代を境に街の経済が衰退してたまたま中世の町並みが残ってしまったらしい。ちなみに街の風景は1600年代とほとんど変わっていないらしい。

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ドイツの建物はウィーンなどに比べるとどちらかといえば地味である。

質実剛健というくらい、実用性を重んじているのだろうが、その地味さの中にもドイツロマンを感じる所がおもしろい。

そういうドイツロマンの建物を見ていると,ブラームスが聞こえてくる。

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これらはすべて石で出来ている街の城壁なのだが、なんて重〜い雰囲気なんだろう!

特に左の城門はすべてが真四角で構成されているあたり、まさに・・・ベートーベンである!

日本とヨーロッパの決定的な違いはもちろん建物にあるが、それ以外にも実は強烈に感じる事がもう一つある。

それは「照明」である。イルミネーションのヨーロッパのセンスレベルは極めて高く、日本とは比べ物にならない。

ここローテンベルグでも存分にヨーロッパのイルミネーションレベルを痛感できる。